栗赤飯の主役とも言える”栗” 。
当店では、その年に穫れた新物の丹波栗のみを使用しています。
そもそも丹波栗とは、旧律令制国の「丹波国」のエリアで産出される栗のことで、 「丹波栗」という品種があるわけではありません。 限られたエリアで収穫されるため、栗の生産市場においても大変貴重なものといえます。
この丹波国周辺で収穫される栗は、実も大きく美味であったことから朝廷や幕府、各藩大名に献上され珍重されました。丹波栗に関する最も古い記録は、平安時代の法令書『延喜式』に見られます。そこには栗を献上する国として「丹波」が指定されていました。
このように時の権力者達に愛され続けた”丹波栗”ですが、現在の生産量は昭和50年頃にピークを迎え、以降は生産農家さんの減少や気候変動の影響で最盛期の15分の1以下にまで減少しています。
産地では、この貴重な栗を次世代に繋ぐため、生産方法の継承や開墾などさまざまな取り組みを行なっておられます。
私たちがこのように美味しい丹波栗を使うことができるのも、農家さんの努力あってのことなのです。